
ISO17025認定登録の難しさ
弊社で開催しているセミナーの中でも、このISO 17025の認定登録は、簡単にはいきませんとお話しをします。
それは、初めて取り組まれることを社内で決定され、これからISO17025に取り掛かれるのだから、しょうがないのですが、ISO9001.ISO14001等の審査のレベルとは、違います。ISO17025の認定登録をされますと、取引先の顧客は、試験結果報告書、校正結果報告書の数値を判断され、試験や校正の依頼をされるからです。ここに試験所、校正機関の評価が出ます。
ISO17025取得のいきさつ
指導先よりこんな話をお聞きしました。
取引先よりISO1702は持っていらいしやいますか?いや持っていません。この時にISO17025を取得しなくてはと決断されたそうです。
ISO17025を持っていないと、顧客がほかのISO17025認定登録機関に奪われてしまうと思われました。
試験所、校正機関を訪問して感じたことは、、、、
すでにISO17025を取得され、長い間、試験所の運用をされている企業様からの相談があり、守秘義務契約をしたのち、いろいろな文書等を見せて頂きますが
え〜。
ISO 17025を取得され 毎年、審査機関の維持審査、更新審査を受けられているはずなのに!
システムが簡素化でない。継ぎ足してきたようなシステムで重たく感じる。ISO17025取得の企業様は、試験所であろうが校正機関であろうが、
毎年毎年,人事移動があり、今までの人が、他の部署に、そして新しい人が、他部署から入ってくる。でもこの入ってきた人は、試験所の仕事
のやり方が分からない。上司に教えられるが、上司も最初はISO17025に基づく試験のやり方も分からなくて覚えてきたものを伝授する。
言っては失礼ですが、ISO17025要求事項の基礎からどんどん外れたシステムの運用になっている。これには試験所様も校正機関様も気づいていない。
ISO17025コンサルタントとは
ISO 17025コンサルタントは、試験所および校正機関の品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO/IEC 17025の導入や運用を指導する専門家です。
主な役割と責務は以下の通りです:
1.規格の解釈と適用:ISO 17025の要求事項を組織の特性に合わせて解釈し、適切に適用する方法を提案します。
2.ギャップ分析:現在の組織の状態とISO 17025の要求事項との差異を分析し、改善点を特定します。
3.文書作成支援:品質マニュアル、手順書、記録様式などの必要な文書の作成を指導します。
4.トレーニング:経営層や従業員に対して、ISO 17025の要求事項や品質マネジメントシステムの運用に関する教育を行います。
5.内部監査支援:内部監査の計画立案や実施方法についてアドバイスを提供します。
6.是正処置:不適合が発見された場合の是正処置の立案と実施をサポートします。
7.認定機関対応:認定審査の準備や、認定機関とのコミュニケーションについてアドバイスを提供します。
8.継続的改善:PDCAサイクルに基づく継続的な改善活動の推進をサポートします。
ISO 17025コンサルタントは、試験所や校正機関が高品質なサービスを提供し、国際的に認められた基準に適合することを支援する重要な役割を果たします。
コンサルタント活用のメリット
何でも基礎が大事。
スポーツでも芸術でも基礎がしっかりしていないと、後で伸びない。あとで悩む。
ISO17025認定登録のための準備に自己流の構築にならないように、基礎を大事にしたISO17025の構築の指導をします。
①予定した時期にISO17025を取得できる。
②自己流のシステム構築ではなく、基礎がしっかりシステムが出来上がる。
③構築中の社員間のコミュニケーションが予想しないレベルで作られる。
④ISO17025認定登録を受けたあとの維持審査、更新審査での基礎的不適合は指摘されない。
コンサルタントを活用しない場合のデメリット
もうこれしかない。
多くの認定登録の初回の登録まで自社独自に取り組まれ、認定登録を受けられた試験所、校正機関から何年の試験所、校正機関の業務をされている
にもかかわらず多くの機関から相談をうけます。
それは毎年毎年、維持審査、更新審査を受けているにも関わらず、毎年毎年認定機関より初歩的な不適合を指摘されている。
これは、初回の認定登録に関わった人から、そこに関係してくる人が毎年毎年、組織変更になっていて、構成する人も変わり、その人がまたもや
ISO17025要求事項の理解不足から、自己流の運用をやっているからです。
このような状況にならないためにも、基本のしっかりした試験所、校正機関のしくみを作る必要があります。
ISO取得は、最初が大事
先にも触れましたが、自社独自でISO17025取得に取り組まれても必ずISO17025の取得はできます。
ただ認定登録を受けてからのスタートが大事です。それからずっと自社でマネジメントシステムを運用していかなければなりません。
基本を大事にしたISO17025の運用をしていく為にも、ISO17025コンサルタントの活用をお勧めします。
ISO17025審査機関の審査の流れ
第一日目
提出された品質マニュアルに基づいて、システムの審査が、品質管理者、技術管理者を中心に行われます。
①施設の管理、環境条件、試験機器、校正機器の管理
②試験員、校正員の資格認定の流れ、力量の確認、手順書に基づいた模擬試験、校正結果の妥当性、手順書の確認、不確かさの推定の算出の根拠の確認、内部監査員の資格認定、内部監査の実施の確認、マネジメントレビュー実施の確認、技能試験参加の確認、
第二日目
試験員、校正員の方に実際試験、校正を作成された手順書に基づいて実施します。
それに、不確かさを考慮したバジェットシートを作成します。
最後には、試験結果報告書(試験証明書)、校正結果報告書(校正証明書)を試験証明書発行責任者、校正証明書発行責任者が作成します。
最後に、総括として実際の試験、校正から証明書の発行まで審査員が気づかれたことを述べられます。
最後、夕方4時頃から、2日間の審査の結果を話され、認定登録機関に認定登録を推奨するかしないかを話されます。そして2日間の審査が終了します。
弊社のISO17025コンサルについてのお問い合わせは下記のフォームより